まず、集合住宅であるマンションのリフォームをする際には、近隣住宅へのあいさつをきちんとしておくことが大切です。
リフォーム工事では、工事中に騒音が出る以外にも、臭いが出たり埃が舞ったり、人の出入りなどがあったりなど、トラブルになりやすい要素が多く発生します。近隣住宅に迷惑をかけることは避けられませんが、事前に挨拶をしておくことで相手の受け止め方が変わり、トラブルが起きにくくなります。
リフォーム工事をするときには何かと忙しくて大変ですが、近隣住宅への挨拶は忘れず行った方がいいです。ただ工事をすることを伝えるだけでなく、迷惑をかけてしまう時期などもなるべく明確に伝えることがポイントです。
同じ階の住人以外にも、階下や階上の住民にも挨拶をしておくことをおすすめします。
マンションでは、リフォームできるのが専有部分のみであることは認識しておきましょう。マンションは専有部分と共用部分の2つで構成されていて、所有者によるリフォームが認められているのは専有部分です。
専有部分というのは、そのマンションの住戸を所有している方の個別の持分です。共用部分は専有部分を除くすべての場所を指します。
マンションの中には、専有部分のように見えても共用部分にあたる部分があるので注意しなくてはいけません。
例えば、その部屋の住人だけが毎日使用しているバルコニーは、専用使用権は認められているものの実は共用部分にあたります。
バルコニーは、非常時の緊急避難通路としてマンションのほかの住戸に住む方々が利用するのがその理由です。リフォームよって、万一の際に避難を妨げることはしてはいけません。
玄関ドアや窓サッシなども、マンションの外観を統一するために交換を禁止しているところも多いです。ただし、外からは見えない玄関ドアの内側であれば塗装が認められるケースや、インナーサッシの設置なら許可されるケースもあります。
マンションリフォームでは、規約をしっかり確認することが大切です。特に、管理規約にはリフォーム工事についての制限などが記載されているので、工事をする前に必ず確認してください。
マンションでリフォームをする場合、工事の前に管理組合に申請をして、許可を得たうえで工事に着手すると定められているのが一般的です。
管理組合の承認の他に、隣の隣戸の承認の義務付け、使用できる床材などへの制限があるケースもあります。マンションによっては総会決議事項にもリフォームについての記載がある場合も存在するので注意しなくてはいけません。
フローリングのリフォームをする場合は、材料の選び方も重要なポイントです。近年では、遮音等級基準を満たしたフローリング材の使用を義務づけているマンションも増えています。
遮音等級というのは、階下にどれくらい音が伝わるかを示すもので、LL-45やLL-40など数字が小さくなればなるほど遮音性能は高くなります。
遮音等級についての制限が定められている場合は管理規約に記載されているので、事前に管理規約を確認しておきましょう。
また、マンションのフローリングは構造によって工法が異なります。リフォーム工事で使用できる工法が制限される点にも注意しなくてはいけません。
現在お住いのマンションのリフォームをするときには、リフォームをする場所の片付けをしておくことも大事なポイントです。
工事をする場所に余計なものがたくさんあれば、工事の妨げになってしまい、スムーズに工事を進めることができません。さらに、工事の邪魔になるものがたくさん置かれていると、片づけのための追加料金が発生する可能性もあります。
リフォームをするときには、生活を一新しようとしている方が多いと思うので、思い切ってこの機会に普段使用していない不用品をまとめて処分するのもよいと思います。
リフォームで収納を増やそうとしている場合でも、不用品はなるべく少なくした方がリフォーム後も片付けに苦労しなくて済みます。
リフォーム後に家具や家電を新調するのであれば、不要なものをリフォーム工事が入る前に処分してしまえば、リフォーム中にゆっくり商品選びができて、リフォーム後にすぐに買い替えられます。